【メキシコ&グアテマラ買い付け日記 1】はじまり編

機内で映画を1本だけ観て、あとは寝ようとしたものの、結局あまり眠れないまま昼過ぎにメキシコシティの空港に着いた。

メキシコの首都であるメキシコシティは都市圏の人口も合わせると2000万人を超える超巨大都市だ。最近ではベルリン、ポートランドに次ぐヒップなシティと聞いていたし、なによりラテンアメリカの陽気なイメージがあったので、空港が思ったよりも古くて薄暗いのが少し意外だった。

メキシコに来た理由

挨拶するときは「Hola」だったよなと、と思いながら「オラ!」と口にしてみる。メキシコの公用語はスペイン語だ。出発前に英語も通じるから大丈夫と聞いていたのだけど、空港内ではあまり通じるという印象はなかった。英語が得意なわけではないけれど、スペイン語よりはマシだ。

空港のATMでお金をおろしたり、simカードを買ったり、必要なものを揃え、夜にバスの出るターミナルまで荷物を一旦預けに行った。そう、夜にまた移動をするのだ。このスケジュールを組んだ自分を少し悔やむ。

今回メキシコには初めてきた。メキシコどころか中南米もアメリカ大陸にさえも初めてきたので、もちろんグアテマラも初めてだ。実のところ、マイレージが貯まっていて、直行便があることを知ったので、ちょっとメキシコと、ついでにグアテマラも行ってみようかなと思って来た。日本でもメキシコ料理はよく食べていたし、行った人がはまったりしていたので、詳しい話を聞いたり、雑誌で写真を眺めて胸が踊った。(ガエル・ガルシア・ベルナルがメキシコ出身ということを、今書きながら思い出した。好きだったんだ、ガエル君。)

旅行の時は気の向くままに行動するのが好きなのだけど、今回は行ってみたいティアンギス(定期的に開かれる青空市)がいくつかあったので、開催される曜日に合わせて大まかな予定を組んだ。メキシコの国土は日本の4倍以上と広く、街が結構離れているので、どうしても長距離移動が多くなってしまう。移動にLCCなどの飛行機も使うのも手なのだけど、空港に行くまでの前後の時間や遅延を考えると結局同じくらい時間がかかる場合がある。それに陸続きで移動をするのがなんだか旅っぽくて好きだ。今回はグアテマラシティからメキシコシティに戻る1回だけ飛行機を利用したが、実際グアテマラからの飛行機は遅延したり、道路の渋滞があったりで、飛行時間は3時間ほどなのに、ホテルからホテルまでのドアtoドアで12時間近くもかかった。

メキシコシティの街(のごく一部)

バスターミナルのクロークに荷物を預けて身軽になったものの、最後にまたメキシコシティに戻ってくる予定だったので、とくに何をするかは決めていなかった。

なんの変哲のない、でも日本とは明らかに違う街角で、あてもなく歩いていると、一体ここはどこで、なぜ自分は今ここにいるのかよくわからなくなる。なにを見てもなんの感情も湧かない時間。知らない土地に来た高揚感よりも、疲れている気持ちの方が勝ってしまっていた。家のベッドで寝たいなぁなんてぼんやり考えて、帰るには半日以上もかかることを思い出し、軽く絶望する。

とはいえ折角なので、タコスを食べたり、美術館でこっそり昼寝をしたり、旧市街の人が集まってる広場に行ってみたりした。旧市街の広場に通じる道は、おそらく街のメインストリートなのだろうけど、入っているお店はZARAやH&Mなどばかりで心踊るものではなかった。

広場はスペイン植民地時代の面影が濃くて、建物だけ見るとヨーロッパそのものだ。人がたくさんいた。人はたくさんいるけど、なにをしているのかはよくわからない。話したり、演奏したり、それを聞いたり、ただ歩いたり、笑ったり、ぼーっとしたり、愛を確かめ合ったり。メキシコではオープンに愛を確かめ合ってる人が多い気がした。異性同士でも、同性同士でも。あまり周りを気にしないし、尊重もしてるんだろうなぁとなんとなく思った。

コロナの生ビールが飲めるお店にも寄った。(その頃まさか中国でコロナウィルスが流行っているなんて知る由もなく)

コロナといえば、透明の瓶にカットライムを落として飲むのが日本では一般的だけど、そのコロナビールが生のジョッキで飲めた。黒の生ビールもある。

隣の席のおじさんは、たくさんあるタコスのメニューを見ながら説明してくれた。10年以上も前だからもうほとんど覚えてないけれどと言っていたけれど、日本に行ったこともあるらしい。おじさん以外にも、新婚旅行で行ったとか、息子が住んでいたことがあるとか、アニメのワンピースを見てる(見たことない)とか、日本の70’sのバンドが好きでyoutube見てる(見せてもらったけど知らなかった)とか、日本について話す人にこの後も何人か会った。

おじさんに、この後オアハカに行くんだって話したら「ゆっくり時間が流れてて、美しくて、穏やかで、すごくいいところだよ」と言っていて、少しほっとした。

#2に続く

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